御岳山頂
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開聞岳から下山後鹿児島市内に戻り,フェリー出港の23時まで時間を潰す。予定通り出港するものの錦江湾を出て外洋に入ると2000tの船が縦に横に揺れ出した。うつらうつらしながらも無事朝を迎え6時過ぎに中之島に下船。そこで民宿の親父さんと合流し民宿で朝ご飯を頂く。
朝の天候は曇天だが午後晴れると言う予報もなく,取り敢えず先に御岳を登ることにした。
島内の移動手段がないので民宿から自家用車を借り受けた。御岳の登山口は標高750m付近にあり,海岸から登山口まで7kmほどあるため車を利用する。
登山口から背丈を超える細竹の林に分け入る。草刈りはかなり前だったらしく,足元の階段が見えないほど茂り,更に段差がとても高く両脇の竹を掴んでないと体を引き上げられなかった。この急登が20分ほど続き傾斜が緩くなる。同時に竹の丈が低くなり,稜線は岩だらけだ。
稜線に上がると霧が濃くなり火口は全く見えなかった。外輪の崖そばを抜けて山頂に向かう。火口からは水蒸気が吹き出る音が絶えず鳴り,きつい硫黄臭が漂って来た。
計画では外輪を一周して火口の温泉まで下りる予定だったが,10m先も見えない霧の中,岩場を下りるのは危険と判断し下山することにした。
下山は上る時よりも苦労した。上からでは竹で階段の底が見えず,一歩一歩,底を確認してでないと下りれなかった。
標高差たった230m,時間にして1時間半弱のピストンだったがとても疲れた。
下山後,島内を観光することにした。
まずは天然記念物のトカラ馬を見に牧場に向かった。トカラ馬は日本在来場の一種でポニーに分類され,特に雌馬は小柄だった。
残念なことに見上げると晴れた空に御岳の山頂を望むことができた。
せっかく車を借りたので島内の周回道路を走ってみたが十分な維持管理がされておらず,竹が倒れたり,落石がそのままだったり,案内がなかったりと結局目的地に到達できなかった。それでも野生のトカラヤギに遭遇したり,ガジュマルの大木に出会えたりとそれなりに楽しめた。
なお,民宿の庭に普通にハイビスカスが咲いていて改めて南の島に来ていることを認識した。
今回の御岳でこれまでの最南端・最西端だった屋久島の宮之浦岳から記録を更新することができた。
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