吉和冠山山頂
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4月に吉和冠山にカタクリの花を見に来た時にオオヤマレンゲの木の場所を教えてもらい,是非とも花を見たいとお願いして今回の山行となった。
ちょうどこの時期はトケンランやササユリなども見れると言うのでゆっくりと山野草を探しながら歩くことにした。
松ノ木峠手前に駐車し歩き始める。
前日の雨で森は少し湿っているが,さわやかな風が吹き抜けとても気持ちがいい。
峠から15分ほどの上りでイチヤクソウを発見。910mピークからの下りでササユリが一輪咲いていた。
一旦880mまで下り,ここから1160mの張出尾根上がりまで約300mの急坂が続く。標高が1000mを越えると森にブナが混じり始めた。足元にはギンリョウソウがあちこちに咲いていた。
尾根に上がるとなだらかな道が暫く続き展望所に出た。ガスの中,鬼ヶ城山の奥に羅漢山が望めた。
登山道脇には,タチシオデやコゴメウツギなどの小さな花の山野草があるが,ピントが合わず撮影に手間取ってしまう。
以前,トケンランがあったという場所を丹念に捜したが見付けられなかった。
吉和冠山山頂への最後の急坂の手前にオオヤマレンゲの老木が1本あった。蕾が5つ,既に茶色く変色した花が数輪,なんとか咲いている花が1〜2輪。
もう3日ほど早くか遅ければ,綺麗な花が多く見れただろう。
『森の貴婦人』と呼ばれる気品十分な姿に,梅雨の晴れ間を縫って見に来る価値はあると思った。
吉和冠山の懸崖は,ちょうど団体客が去った後で珍しく静かに休憩できたが,曇天でガスも掛かって,楽しみだったパノラマは少し見栄えが悪かった。
帰りに太田川源流碑や小川源流碑,東大沼ヶ原に寄り道してみた。お陰でブナの大木にほかにもトケンランを数株発見できた。
今回は松ノ木峠からのピストンなので覚悟はしていたが,寂地・冠分岐からの標高差500mの下り,しかも最後に910mピークへの急登まであり,膝には相当疲労が溜まってしまった。
しかし,先々週に引き続き,花図鑑のラインナップは豪華になった。
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