記 録
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11時05分 権現山山頂
今回は,ITO山の会の例会で,Tさんの退職記念&8.20慰霊登山として,権現山から阿武山を縦走することにした。 毘沙門天も被災したと聞いていたので心配していたが,山門から本堂の入口までは無事だった。しかし,本堂の境内に入ると復旧工事の真っ最中で,土砂こそ片付けられていたが,本堂の正面の崖が崩れたらしくコンクリート擁壁を工事していた。 本堂自体は大きなダメージは見当たらなかったが,本堂の軒を支える柱が流されて仮柱になっていた。 本堂から多宝塔を経て権現山山頂までは被災がなく,木片チップが敷き詰められたコースはスニーカーでも十分歩ける。 権現山山頂からの展望は良くないが,テレビ塔の裏側に回ると,西に荒谷山,北に水越山や牛頭山の山並み(自身は無い!)が見渡せた。
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12時46分 阿武山山頂
鳥越峠の直前で東の谷を見ると,尾根の登山道からほんの20mぐらい下から崩落が始まっていた。 当然,下流部は林の中に隠れて見えなかったが,標高差300mの崩落の源流だった。
西回り分岐には,立入禁止の赤テープがあったが,今回は慰霊登山なので潜らしてもらった。
分岐から5分後,二つ目の崩落地。ここは,えぐれが浅く,難なくトラバースできた。
次の三つ目の崩落地は,植林された杉林が根こそぎ流され,泥まみれの流木が折り重なっていて,足を取られたり,転んだりしながらクリアー。
四つ目の崩落地は,えぐれが深くトラバースは不可能で,安全を期して高巻きした。
阿武山の真北にある分岐まで回り込み,今度は急勾配の道に喘ぎながら,約20分で阿武山山頂に到着。
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13時44分 見晴らし岩
阿武山山頂は,白木山から鬼ヶ城山,更には高鉢山など東側の展望が素晴らしく,この景色を眺めながら,いつものうどんで昼休憩。
下山は,梅林小分岐から尾根道を下ったのだが,ここには赤テープが無かった。
分岐から急勾配を3分ほど下った所に八木3丁目の緑井住宅を襲った大崩落地の始まりがあった。
この崩落は20mはあろうかという幅広で始まり,樹木も土砂も岩さえも巻き込みながら一気に流れ下った痕跡が生々しく残っていた。
途中,見晴岩を経由して八木3丁目の下山口に到着。
下山口から緑井駅まで,今回の被災地を見て回ったが,谷という谷で土砂の崩落があり,今では被災した住宅地は更地となっていたが,余りにだだっ広く,かつ急勾配の坂道が痛ましく思えた。
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